2015年度最低賃金

投稿者: | 2015年7月30日

 

年に1度の大一番。2015年度の最低賃金についての目安が出たようです。

まだまだ上がる最低賃金

昨日の29日、厚生労働省の中央最低賃金審議会の小委員会が、2015年度の最低賃金を全国平均で時給18円引き上げて「798円」にする目安を決定しました。

日本経済新聞:最低賃金、過去最大の18円上げ「非正規」下支え

NHK NEWS WEB:最低賃金の目安18円引き上げ798円

上記のような記事が発表され、大幅に最低賃金が上がるようです。そしてついに東京は900円を超える事になります。

同じ時間働かせて労働生産性も変わらなければ単純に人件費だけが上がるわけですから、企業側としては利益が増えない限り何かを減らしてお金を作らなければなりません。最低賃金は法律で決められているものですから、それを下回る賃金を支払えば違法行為になってしまいます。

おそらく今後も最低賃金の引き上げ圧力は強いであろうと考えられますし、あと5~6年後は東京でついに「最低賃金1,000円の大台に」という可能性は十分に考えられるのではないかと思います。折しもその頃は東京オリンピックがありますし、勢いに乗って引き続き上げていく方向になるでしょう。

ただ、オリンピックが終わり、さらにその5年後の2025年には介護労働者が38万人不足というネガティブな話が待っています。果たしてその頃の日本はどのようになっているのでしょうか。

私達の労働環境はまだまだ変わる

また、労働者に影響する法案の中に見送られたものもあります。

毎日新聞:残業代ゼロ:今国会成立を断念 政府・与党方針

この法律が成立したとしても対象となるのは年収が1,075万円以上のほんのわずかな労働者だけですが、この法律施行をとっかかりに年収要件が引き下げられていき、残業代を支給されない労働者が増えると考えられています。

また一定の特定業務に適用されていた裁量労働制について、営業職も含めていく方向で検討されていたりしますし、まだまだ労働者をとりまく法律の改正は続くと考えられます。

個人的には会社に管理されている時間である労働時間に比例して賃金が支払われるのは、まだ法律が時代に追いついていないと考えています。残業代ゼロ法案と言われていますが、見方を変えると成果を出せば労働時間に裁量があるわけですので、より働きやすくなる可能性もあるわけです。

実態として残業代を払わないようにするために会社がこれらの労働時間管理を行い、加えて裁量のない働かせ方をしているのが一般的な為、労働者の反応が良くないという側面はあると思います。そういう意味で今後働き方に対して労使でいかに現場の状況と、ふさわしい労務管理をしていくのかという話し合いは重要になってくるでしょう。なあなあでやっているだけではお互いに不満が募る一方だと思います。

経済成長が鈍化しているなかで、働けば働いた分だけ生産できそれを売って儲けられる時代ではなくなっています。残業代ゼロ法案というネーミングも、残業代ありきの生活設計だった時代を反映した表現のように受け取れます。

今後私は社会保険労務士として自力でチャレンジしてみる予定ですが、労使のコミュニケーション不足を解消していく事は目指したいテーマのひとつです。経済が成長して何となくでも会社が儲かり存続できる時代ではありません。双方にとってより良い選択ができ円満な関係を築いていけるお手伝いを当事者としてできればこれ以上嬉しくやりがいがある事はないと思います。

インドネシア関連の事を多く書いていますが、このように法律はどんどんと変わっていきますので専門性を深めていく事も忘れず日々勉強に励みたいと思います。