平成26年度地域別最低賃金

投稿者: | 2014年10月3日

 

これも毎年1回の恒例行事、最低賃金が10月に改定されます。 改訂は「日」で行われますので、給与締日が月単位でないので、次の給与計算期間から変えるということはNGです。システムがどうだこうだと言ってもそのシステムの機能不足を指摘されるだけで、その日から適用しない理由にはなりえません。ですから時給者や時給単価をベースに計算する内容の給与計算については注意が必要となります。

 

最低賃金はどれくらい変わる?

平成26年度地域別最低賃金改定状況(厚生労働省) ⇒
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/
では実際どのように最低賃金は変わっているでしょうか?リンクを見ていただくとわかりますが、

<最低賃金最高額>
これはやっぱり東京で888円、去年の869円から19円のUP。

<最低賃金最低額>
複数あります。鳥取、高知、長崎、熊本、大分、宮崎、沖縄で677円。ちなみに上記県全て平成25年度は664円だったので13円UPしています。

<最高増加額>
21円UPした千葉県が上昇額が一番大きいですね。777円が798円となり21円UPしています。

<平成26年度最低賃金額ベスト5>
① 東京   888円
② 神奈川  887円
③ 大阪   838円
④ 埼玉   802円
⑤ 愛知   800円 となっています。
基本的に都心部、大きな街があるエリアですね。

ワーストも書こうと思ったのですが、同額のところが多いので割愛・・・。金額は下から、677円・678円、679円、680円、702円となっています。

 

最低賃金上昇から思うこと

近年最低賃金は上昇の一途をたどっており、今年も最低でも13円UPしています。そして不思議なことにもともと高い金額の地域ほど上昇額が大きく、逆に最低賃金額が低い方が上昇額が小さいです。つまりこの傾向が続くと、年を経るごとに地域の賃金格差が広がっていくということになります。

ここからわかるのは、一般的に給料をたくさんもらいたい人が多いでしょうから、給与水準の高い地域で仕事を探します。そうすると結果として多くの人が集まり、様々な需要も生まれ消費も行われるエリアになる。それがいっそう企業の参入を誘引するという循環が起こります。

逆に賃金水準の低い地域は若い人がその土地を離れていき残るのはお年寄りやまだ働いていない子供ばかり。そのため何かをやろうにも需要がなく人は離れていく一方ということになります。例年の金額を見ると全国的に均そうという意図は感じられません。

少子高齢化により無くなる自治体が出てくると言われていますが、賃金水準格差もその要因のひとつと考えられます。田舎の場合は賃金水準以前に雇用が少ないので、結果として都市部に出て行かざるをえないという理由もあるでしょう。結局、今最低賃金が低いエリアの賃金水準が高くなるためには、雇用を生み出せる会社が増えるような政策を自治体を考える必要があると思われます。

<日本経済新聞>自治体、2040年に半数消滅の恐れ 人口減で存続厳しく 各種推計、政策見直し迫る http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0802O_Y4A500C1EE8000/  

 

今後最低賃金は上がるのか?下がるのか?

来年以降最低賃金はどうなっていくのでしょう?近年大幅な引き上げが続いているのには理由があります。それは生活保護との逆転現象があったからです。

<朝日新聞>最低賃金、生活保護水準との「逆転」解消 10月以降
http://www.asahi.com/articles/ASG8X5FLDG8XULFA023.html

最低賃金で働くよりも、生活保護を受けたほうがお金がたくさんもらえる、それなら誰も働かないよね?という状況を解消すべく、最低賃金を引き上げていましたが、それは今年で全国の都道府県で解消されることになります。

それでは今後最低賃金はどうなっていくでしょうか?今のところの方針はこれです。
<朝日新聞> 最低賃金の政府目標、20年までに時給平均1千円堅持へ
http://www.asahi.com/articles/ASG814G37G81ULFA00P.html

アベノミクスで景気が良くなっているといわれているものの、実感としてそう思えるような感じがするかというと、あまり感じないのではないかと思います。もし最低賃金が下がるということになれば、それは国が成長する政策を行えていない、ということを意味することになりかねません。仮に下げるとしてもその理由を納得できる説明がないと、政府に対する批判が大きくなるように考えられます。

平成26年度の全国平均が「780円」ですから220円UPさせて1,000円にするということのようです。仮に実現したとしたら地域格差を考えると、一番高いと思われる東京は1,200円とかもありえそうな気がします。 果たしてこのような政策が良いのでしょうか?強引に上げ続けても自分達の首を絞めるだけになりかねません。実際の働く現場にどのように影響するのか改めて書きたいと思います。