最低賃金、厚生年金保険料UPにより企業負担はどれくらい増えるのか?

投稿者: | 2014年10月8日

 

前回、前々回と厚生年金保険料UPと最低賃金UPについての記事を書いてみました。 では、これが実際どの程度の影響を与えるものなのかについて考えてみようと思います。

10月分から厚生年金保険料UP

平成26年度地域別最低賃金

 

具体的な金額の計算

<前提条件>
○千葉県(一番最低賃金の上昇額が大きかった)の会社
○ 時給者が10人
○1ヶ月の労働時間 160時間
○最低賃金での雇用
という人達が働いている会社を想定して考えてみたいと思います。

【厚生年金保険料・最低賃金(変更前】
(最低賃金)
まず1人あたりの1ヶ月の給料は、 798円(最低賃金) × 160 = 124,320円

10人いますので給与総額は、 124,320 × 10 = 1,243,200円

1ヶ月の賃金が124,320円なので標準報酬が126,000となり、 1ヶ月あたりの会社負担保険料は、10,785円です。 10人いますので厚生年金保険料総額は、 10,785 × 10 = 107,850円

【厚生年金保険料・最低賃金(変更後】
まず1人あたりの1ヶ月の給料は、 777円(最低賃金) × 160 = 127,680円

10人いますので給与総額は、 127,680 × 10 = 1,276,800円

厚生年金保険料 1ヶ月の賃金が127,680円なので標準報酬が126,000となり、 1ヶ月あたりの会社負担保険料は、11,008円です。 10人いますので厚生年金保険料総額は、 11,008 × 10 = 110,080円 ということになります。

 

実際はいくら上がるのか?

最低賃金:1,276,800 ― 1,243,200 = 33,600円
これが毎月の給与上昇額、1年だと403,200円です。

厚生年金保険料:110,080 ― 107,850 = 2,230円
1年だと26,760円となります。 年間の合計負担増額は約43万円になる、ということになります。

1ヶ月で考えて、33,600円(最低賃金増額分) + 2,230円(厚生年金保険料増額分) = 35,830円
となります。

なお、法定外残業、休日労働、深夜労働といった、 時給が計算のベースになるものも賃金が増加しますので、 長時間労働が常態化しているとか、深夜営業をしている会社ほど影響を受けることになります。

現状では平成29年まで引き上げが決まっている厚生年金保険料は確実にあがります。最低賃金についても前回書いたとおりまだ上がり続ける傾向は止まらないのではないでしょうか。

結局のところ少子高齢化を迎え、これといった手が打てていない状況では負担は減ることはないと思われます。利益率が低い業界で体力の弱い小さい会社にとっては、特に頭の痛い話であるのは間違いありません。