日本語人材インドネシア人インタビュー8(EPA①)

投稿者: | 2015年6月27日

 

久しぶりのインタビューの内容です。

今回の方は既に帰国していますので、メールで質問に対して回答をしてもらう形式でのインタビューです。そして私自身がインドネシアに行くきっかけともなった、EPAで来日していた方なので興味深い内容でした。

 

EPA来日者

【日本語能力】
日本語能力検定:N3

【日本滞在期間】
5年

【滞在目的】
就労(介護福祉士試験合格)

【生活費(月)】
場所 ⇒ 青森
家賃 ⇒ 4万円(半額は会社負担)
水道光熱費 ⇒ 5,000円~1万円
食費 ⇒ 1万~2万円程(外食もする)

【今後】
また介護士として働くために日本に行く予定。

 

インタビューからわかること

今回は初めてEPAで来日された方に対するインタビューでした。残念ながら直接対面でのインタビューではありませんので細かい事はお聞きできていませんが、普段インタビューで聞いている内容は一通り回答していただきました。

N3ではありますが5年程日本で生活されていますし、当然仕事をしながら介護福祉士の試験勉強をしていて更にこの方は合格をしています。ですから日本語能力は日常生活のみならず仕事においても十分なものであると考えられます。インタビューの回答も細かいニュアンス、言い回しに間違いは見られますが、理解に支障をきたすほどではありませんでした。

EPAの制度は第1期生として日本へ行った先輩から聞いたそうです。小さい頃から日本に興味があったそうですので、やはり何かしらそういう気持ちがある人が目指す道なのかもしれません。

また、5年程度の滞在を考えて来日したそうです。昨年来日し現在老人ホームで働いている介護士候補者に聞いても、やはりそれ位の滞在予定で日本に来ているという回答でした。日本人以上に家族との繋がりが強いインドネシア人は、家族の近くにいたいと考える人が多いようです。ただ、今回のインタビューの方はまた日本に行きたいそうで、日本で子育てもしたいし、老後も日本で過ごしたいとの事です。

このように滞在しているうちに考えが変わる方もいると思いますし、それだけ日本の環境が良く好きになってくれていると言えるでしょう。そもそも介護福祉士合格者にはそれを日本が国として認めているわけですし、とてもありがたい事ですよね。そう思ってもらえるような日本でありたいとも思います。

この方は第2期生として2009年に来日されましたので、まだ制度が始まって間もなかった時期でしたから今来ている方以上の苦労があったのではないでしょうか。介護福祉士試験の内容や滞在期間に対して多少の改善はみられるものの、まだまだ外国人が受験するにはハードルが高い物である事は間違いありません。

そして今後技能実習制度に「介護」が追加される方向で話し合いが進められていますが、EPAの制度を通じての来日者との待遇にどのような差が出てくるのかとても気になる所です。この異なる2つの制度から来日しているインドネシア人が就労する可能性は十分にあります。外国人を職場に受け入れる環境が整っているのは、既にEPAからの来日者を受け入れている施設でしょう。

看護大学を卒業して日本に来ているEPA来日者と、送り出し機関で多少の教育を受けて来日する技能実習制度で来日する人達が同じ仕事をこなせるとは思えません。基本的に日本語能力も専門性もEPA来日者の方が高い状態で現場で働き始めます。ですから給与を含めた待遇面にも差が出ないとおかしいですし、職能給制度を採用してきた日本の人事制度において、彼らをどのように位置付けて働いてもらうのかというのはひとつの課題でしょう。

最近も新聞で良く見かける2025年問題。果たして日本はどのような方針を選択してその時を迎えるのでしょうか。日本に来て働く人達も、そしてその人達にサポートしてもらう日本人も、どちらもよりハッピーな世の中になっている事を願いたいですし、自分にできる事をやっていきたいと思います。